平成30年度やまなし緑サポーター会定期総会及び学習会開催のご案内 

日 時:平成30年6月8日(金)午後1時~4時30分
場 所:山梨県立文学館・研修室
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総会:午後2時50分~4時30
  議案審議 
   1)経過報告 
   2)昨年度会計報告及び監査報告                               
   3)今年度事業計画(案) 
   4)今年度予算(案)
   5)会員名簿及び連絡網の更新 6)その他

学習会:総会に先立ち、午後1時~2時30
     内容:「近年の異常気象と台風について」
     講師:北野芳仁先生(甲府地方気象台調査管)

 やまなし緑サポーター会の活性化のためには、会員の皆様が当会の活動や運営に関心持って戴くことが最も大切だと思います。皆様のご支援ご協力をお願いします。

 尚、当日の参加も可能です。ご参加お待ちしています。                

森の樹育て参加のご案内


日時: 平成30年6月10日(日)午前10時~12時
場所:みだいみなみ公園🎄⛲健康の森・休憩広場

内容:苗木の植樹(マツ・どんぐり)
   みだいみなみのアカマツ松くい虫に食べられて枯れて        
   きています。
   ふるさとみだいみなみの緑を守りましょう

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🎄みなさまのご参加を宜しくお願い致します。☀

                    

第9回武田の杜トレイルランニングレース大会サポートスタッフ

TAkEDANOMORI30kTRAILRUN
実施日:平成29年12月10日(日)
ところ:武田の杜(甲府市山宮町片山)ほか
主 催:武田の杜トレイルランニングレース実行委員会
プロデュース トレイルランナー石川弘樹
熱く!楽しく!武田の杜「高速」トレイルを満喫してください。
師走の頃、一年のおわりを告げる景色、気温のなか、甲府・武田の杜トレイルランニングレースは今年も開催いたします。甲府の裏山、弘法大師が開湯したとも言われてる湯村温泉がお膝元である武田の杜のトレイルは誰でもが走りやすく、トレイルで野山を駆け巡ることを心から楽しませてくれるはずです。
 起伏が激しい尾根道ではなく、信玄ゆかりの武田神社付近から伸びる1本のロングトレイルは、山の裾野をこれでもかと長く緩やかに進み、自然の中を走ることの爽快感をカラダの五感全てで感じさせてくれるでしよう。「走りやすい」というトレイルは、トレイルランナーの背中を煽ります。多くのトップ選手たちは体力のレッドゾーンとの戦いで辛さと楽しさの間で白熱したレース展開になるはずです。その反面、ゆっくりと走りたいランナーは、オーバーペースだけには気をつけてもらえば、コースの至る所から垣間見える甲府盆地の景色とともに日本のシンボルである富士山を始め、山々で囲まれた甲府らしい景色を是非堪能してみてください。そしてレース後は、湯村温泉にて汗を流し、疲れた身体を癒してみてください。今年も全国から沢山のトレイルランナーをお待ちしております。

 武田の杜は、やまなし緑サポーター会の学習と活動の場所でもあり、此までもイベント等に参加し協力をしてきました。今回は、8名の会員にご参加戴きました。寒い中❄ご苦労様でした。

第10回甘利山クリーン大作戦

実施日:平成29年10月28日(土)  
 朝から雨模様でしたが、午前8時釜無川河川公園で受付終了後、中型バスにて現地甘利山広河原駐車場に到着すると更に雨☔が強く降り始めました。暫く様子を見るも降りやまず、最終バスの到着を待って、内藤韮崎市長さんから雨天中止の発表がありました。
 二年連続中止に、市長さんいわく私は雨男では無いのになんで、?のボヤキ

 甘利山広河原駐車場🅿雨の中参加者みなさん。

 主旨
 南アルプスの前衛・甘利山、山頂一帯を深紅に染める15万株ともいわれるレンゲツツジの大群落や、貴重な高山植物が自生する、“にらさき„を代表する名勝地であります。
 ユネスコエコパークの緩衝地域にある、甘利山の「美しく豊かな自然」をまもり、大自然が私たちに与えてくれる“夢と感動„を次の世代に継承するため、『甘利山クリーン大作戦』を実施しますので、多くの皆さんのご協力をお願いします。

 
 やまなし緑サポーター会では、この主旨に賛同して5年前から会として参加しています。今回は、12名の参加予定者が有りましたが、あいにくの天候で8名のみの参加となりました。
 雨天で中止となりましたが、ご参加戴きました皆様有り難う御座いました。

県外視察研修会

日時:平成29年10月27日(金)
場所:埼玉県自然博物館(埼玉県秩父市長瀞町長瀞1417)  
研修テーマ
「博物館内の展示品鑑賞及び地域の名木西善寺コミネカエデの観察」
埼玉県立自然博物館の概要
 埼玉県の自然に関する資料を収集・保管・調査研究し後世に伝えるため、また、展示や教育普及活動を通して、自然に関心を持つ人材を育成するため1981年に設立されまた。 
 秩父鉄道株式会社が1921年に設立した「秩父鉱物植物科学博物館」の資料と伝統を受け継ぐ長い歴史があり、秩父とのつながりが強い博物館です。
 又、当館が立地する「長瀞」は、景勝地として知られ、1924年に国の名勝・天然記念物に指定されました。巨大な一枚岩である「岩畳」は、美しく見応えがあります。
 長瀞を含めた秩父地域は、様々時代の地質現象が見れるため、1800年代後半に地質学の概念が日本に導入されるとま真っ先に多くの学者が研究に訪れました。そのため、「日本地質学発祥の地」と呼ばれています。
 秩父地域は、動植物の宝庫でもあります。希少な植物の自生地が多く、多くの動物が生息しています。博物館では、こうした多様な動植物に関する資料も数多く扱っています。
 参加者のみなさん。埼玉県自然博物館にて

 西善寺のコミネカエデ  
種別:埼玉県指定天然記念物
指定月日:昭和25年3月30日
所在地:秩父郡横瀬町大字横瀬598
所有者:西善寺
樹種:イロハモミジ系「樹高・7.3m:幹周り・3.94m」

 (概 要)
 西善寺のコミネカエデ※は西善寺本堂の前庭を占めるように生えているモミジである。樹高7.3m,幹周3.94m枝張りは南北17.7m東西20.3mと、枝は四方に伸び、半球形の美しい形状を呈している。根元や幹には問題になるレベルの樹皮の欠損、腐朽もみられない。幹は蘚苔類に覆われているが、樹皮の衰退により着生したというよりも、地表面にも広く蘚苔類が生えていることから、適度な湿度が蘚苔類の生育に適した環境にあるためと考える。
 (管理状況)
 解説板、保護柵ともに設置されている。管理状況は良い。なお、数年前に設置していた支柱を取り外したということだが、それによる弊害はない。
 全体構評
樹勢、樹形とも良好で、問題はない。

※コミネカエデとされているが、葉の形態をみるとイロハモミジの系統ではないかとおもわれる。

  
やまなし緑サポーター会恒例の県外視察研修会が10月27日開催され、会員他34名が参加しました。幸い天候にも恵まれて、大変有意義な研修会を実施する事が出来ました。
 埼玉県自然博物館では、学芸員 須田大樹(樹木医)の出迎えをうけて、早速館外周辺の樹木の解説と秩父特有のカエデ※に付いて、詳しい説明がありました。
 その後、館内に入りると、大昔の埼玉の海に生息していた巨大ザメ「カルカロドンメガロドン」の迫力満点の復元模型がおでむかえ。 
 須田学芸員の館内展示品の説明があり、生物展示ホール・天然記念物コーナー・地学展示ホールなど鑑賞して、秩父に存在した太古の海「古秩父湾」3億年におよぶ埼玉の生いたち、秩父山地関東平野をつくるさまざまな地層・岩石・化石など「大地の成り立ち」を知ることができました。
 この後、県指定天然記念物・秩父郡横瀬町の西善寺コミネカエデを須田樹木医※の丁寧な解説を頂きながら鑑賞しました。
 境内を覆い尽くすような立派なモミジ推定樹齢600年秩父34観音霊場通称秩父礼所8番礼所です。厳かな雰囲気の禅寺の前庭には、風雅なモミジの大木「西善寺のコミネカエデ」が立つています。
 秩父のカエデの多様性
 カエデの仲間は北半球の温帯を中心に約150種が知られ、そのうち諸説あるものの約28種が日本に分布する。この中で、秩父に自生するのは実に4分の3、21種に及ぶ。埼玉県の面積が日本の1%に過ぎないことを考えると、とても高い割合である。
 カエデをめぐる新しい取組
 近年は、秩父に自生するカエデから樹液を採取し、国産のメープルシロップを作る新たな取組も行われている。メープルシロップといえば、北米原産のサトウカエデの樹液から作られたものが輸入され広く流通しているが、実は在来のカエデの樹液からも作ることができる。
 秩父地域では平成16年頃からこの活動が始まり、樹液を使ったサイダーや、樹液を約40倍に煮詰めてできたシロップを使った菓子類などたくさんの商品が開発されている。
 ※須田樹木医
 埼玉県立自然の博物館 学芸員 須田大樹(樹木医)平成22年埼玉県教育委員会の国・県指定天然記念物(植物)調査 国・8箇所県71箇所の緊急現状調査に参画するなど、発想の豊かな優秀樹木医さんです。更なるご活躍を期待します。ありがとうございました。

山梨県・緑の普及啓発事業特別講演会

 日本女性樹木医第1号
 塚本こなみ氏講演会
開催日:平成29年10月18日(水)午後2時〜4時
場 所:敷島総合文化会館

 山梨での講演会に向けて〜日本のフジ〜
 びっくりするほどの大きなフジの移植を引き受けた。2年間そのフジと格闘をした。格闘する相手であるフジを知らなければ勝つことはできない。日本中のフジを見て歩いた。その魅力にはまった。知れば知るほどすごい、日本の歴史、文化そのものである。日本人の苗字の多いこと。富士山、不死身、不二、平安時代の藤原摂関家、これは何だ。日本はふじの国ではないか?もっと藤を知りたいと私の第二人生が始まったのです。(塚本こなみ氏コメント)
 緑の相談所主催の塚本こなみ氏講演会が開催されました。やまなし緑サポーター会が今回の講演会の後援者の一員に加わる事が出来ました。此もひとえに会員相互が連携し緑を守り育てる活動に必要な知識や技術を習得しスキル高め、地域活動に貢献した成果が認められたと思ています。そんな本会も来期10周年を迎え、これらの活動が緑を守る団体として認知されたとも思います。そんな意味合いで、今回も多くの会員27名が参加して、熱心に聴講されていました。

 (講演会の要旨)
 栃木「あしかがフラワーパーク」を再生
 フラワーパークの全身である早川農園から大藤の移植をいらいされ、他の造園業者も断るとても難しい案件に対して、私は「この藤は動く」と直感で判断した。
 これは困難の連続で眠れぬ日々を過ごした。当初藤の移植は「根本が60cmまで」という常識とされていた。しかし私は、それまでの移植常識を覆す「根元100cm」の移植に
2年の歳月を費やして成功した。
 移植当時は72平方メートルだった藤棚は現在では1000平方メートルまで拡大し、10倍以上となった藤は“世界一美しく藤„とも言われるまでに成長した。

 静岡「はままつフラワーパーク」理事長に就任
 赤字だったパークの再生に取り組んだ私は、来場数30万人に達していなかったパークを2年で77万人にまで増やし、はままつフラワーパークも再生させた。はままつフラワーパークは世界一美しい桜とチューリップの庭園だ。1300本の桜と60万本のチューリップにうっとりするでしよう。

 (まとめ)
 樹木医として樹木の立場になって考える、経営者としてお客様の立場になって感動を与え、パークの再生も実現できたのです。
 自然の持つパワーは人癒すことが出来ると信じている。樹を知り樹の声を聴く。樹の気持ちになって考え、寄り添うと自ずと答えは見つかるという、樹木も人間も同じ生き物だ。

平成29年度緑サポーター養成研修

樹木の保護事例について(現地研修)
平成29年9月18日(日)
1.智光寺のカヤ(笛吹市境川町藤垈322)
2.一宮浅間神社の夫婦ウメ(笛吹市一宮町一ノ宮1684)
講師:緑の相談所 樹木医 角田信夫先生

「智光寺のカヤ」の危険度軽減作業について
先ず枯枝処理、バランスを見ての整姿剪定、大枝抜き作業等
境川村役場の南800mほどの山裾に、曹洞宗松尾山智光寺がある。案内板によれば、智光寺は、天喜5年(1057)の創立と伝えられる古刹。本尊の虚空蔵菩薩(県指定文化財)については、これを行基作とし、武田氏の祖、新羅三郎義光が智光寺にもたらしたとする伝説があるようだ。この虚空蔵菩薩の胎内銘により、正しくは鎌倉時代の建長6年(1254)に造像されたことがわかつている。
ケヤキは、石段の上方、鐘桜門に向かって左手に立っている。少し斜めに傾いているが単幹で姿の良い巨木である。樹勢も良さそうで、石段上部の石組を大きくめくり上がらせている。
しかし、何といっても、目をひかれるのは、その素晴らしい根張りであろう。幹の下部からカーブを描いて地表を覆っている根は、まるで浮き上がった太い血管のように見える。
その全周は、35mにも及んでいる。
果実もたくさん実り、案内板によれば、平年で5俵のカヤの実が収穫できるという。
境内の鐘桜に枝が被り、風が吹くたびに屋根と擦れてしまい、鐘桜の倒壊をも心配された、他多数の枯れ枝が絡み合い枝下の通行の危険性が感じられる。
根本全体にベニヤ板を敷き詰め、頂上部より枯れ枝を処理し、切り口に(古損部)墨汁塗布、生木部には抗菌癒合剤を塗って保護に努めた。

「一宮浅間神社の夫婦ウメ」の樹勢回復について
ここ3年に渡り「一宮浅間神社のメオトウメ」の樹勢回復に努力してきたが、まだ成果が現れてこず、あらゆる方向から作業計画をたて、樹勢回復に、笛吹市教育委員会.一宮浅間神社と共に、努力してきたどころです。
今年施した、トリコデルマ菌の吹き付けは、以前より、腐朽菌(カワラタケ)により、腐朽が進みすぎ朽ち果てそうな状況を、解決する目的で散布しました。
今回、散布さしてもらいました、トリコデルマ菌は、シイタケの原木栽培の現場で、偶然に発見された、ツチアオカビの中のトリコデルマを、100パーセント純粋培養した、「トリコエース」です。
腐朽菌(ベッコウタケ、カワラタケ)の増殖を抑え、腐朽の進み方をも抑制し、その間に不定根の発生を促し、樹勢を回復させる計画であります。
今秋、発根状態を確認し、来春2月頃の誘導作業を計画しているところです。

平年29年度緑サポーター養成研修「樹木の保護事例について(現地)」他、講座に会員7名が参加しました。思うところは異なるも、初心に戻り学ぶ、樹木医を目指して挑戦する等、会員が熱心に受講していました。

第2回学習会の報告

日時:平成29年6月30日(金)午後2時〜4時
場所:山梨県武田の杜サービスセンター研修室
内容:「神代ザクラの花を見るまでを語る」
講師:小林稔蔵先生
   雲松園会長・日本樹木医山梨県支部

山高神代桜樹勢回復事業(平成14度〜平成17年度・4年間)

山高神代ザクラは、樹齢1800年とも2000年ともいわれるエドヒガンの古木で、大正11年にサクラとしては第1号の国指定天然記念物となった。同時に指定を受けた根尾谷薄墨桜、美春滝桜とともに、日本三大桜と呼ばれている。
天然記念物に指定された後、昭和10年頃までは、樹勢は比較的安定していたが、徐々に主要な枝が枯れ始め、昭和34年には台風により太枝が折れ、被害は甚大なものとなった。昭和59年には腐朽した主幹保護のため屋根つきの櫓が架けられたが、樹勢は著しく衰退していった。平成13年に文化庁山梨県武川村(当時)教育委員会、大学や試験場の研究者、樹木医などからなる樹勢回復調査検討委員会が組織され、調査が進められた。
その結果、天然記念物指定後に根元近くに石積みの囲いを設置し、盛土したことが分かった。昭和46年にはその外側に2度目の石積み囲いを設け、その中に盛土され、成育環境に大きな変化をもたらした。盛土は一時的には樹勢回復に効果があつたようだが、古い根への酸素供給が乏しくなり、地中深い所では枯れていった。さらに盛土した土層は、土壌生物相が単純化し、そこに伸びた根にはネコブセンチュウが蔓延、瀕死の状態を招いた。

樹勢回復工事の概要と結果

樹勢回復工事の概要と結果は2003(平成15年)から始めた。石積みで囲われていた根元周りを8分割し、毎年2箇所ずつ土を入れ替えていった。
根圈環境を改善することで、新たな発根を促しネコブセンチュウ病は、拮抗する土壌生物(主に有用な微生物)で抑制することとした。
工事は3年を経て樹勢回復の兆しが見られるようになった。新梢の伸長、不定芽の出現、早期落葉の改善、新たな発根などが見られる。発根は1年で1m以上になるものもあった。
しかし樹冠上部の枝の枯損、葉の矮小化など症状が改善されない部位もあり、予断を許さない状況は続いている。
今後は、樹床へ蘆の敷き詰め、施肥、病害虫防除と更に新梢の伸長に併せた支柱の補強作業などを行っていく。
質疑応答の後、NHkプロフェッショナル仕事の流儀樹木医のビデオを観賞しました。先生有り難う御座いました。熱心に受講された21名の皆様ご苦労様でした。    以上