樹木医診断補助活動

 2010年9月12日、樹木医山梨県支部による「巨樹・銘木診断保全管理指導事業」への同行及び作業補助を行ってきましたので、報告します。

 当会からの参加者は、計3名。
 今回は連絡の不手際により、参加表明されていた方一人と合流できないという手違いが生じてしまいました。
 通知方法を含め連絡の不手際を、この場を借りて会員の皆様にお詫びします。


■対象樹
 山梨市三富徳和 「吉祥寺のサクラ」

■参加者
 樹木医:小野、依田
 当会会員:高野、斎藤、岡
  *敬称略

■行程
 9:00に国道140号線沿いのJAフルーツ山梨直売所の駐車場に集合。9:10、車1台に乗り合わせて出発。9:45現地着、診断開始。11:30作業終了、現地発。12:10集合場所着、解散。

■作業状況
 測竿を用いた樹高と枝下高、巻尺を用いた東西南北の枝張り範囲、胸高直径と地際径の測定作業を、当会会員が補助した。その後樹木医が診断を行う中で、樹木の病徴や標徴、虫害の状況等の着目点を学習。また、当会会員に樹勢診断の実習をさせてもらった後、樹木医のお二方から目合わせと解説を頂いた。



 
■調査結果メモ
 樹高13.5m、地上1.2m高周長2.5m、地際周長測定不能、枝下高3.5m、枝張り(東)8.2m、(西)11.8m、(南)11.0m、(北)8.9m。幹西側に枯損部長さ2.3m幅0.4m、ウレタン充填治療跡あり。
 金属支柱5本、南側支柱で太枝への食い込みが見られ、これによると思われる枝先枯れが認められた。
 この他、南側へ伸びる径20cm程度の枯れ枝あり、この枯損原因は上枝繁茂による自然枯死と思われる(枝基部が末広がりではなく、同じ太さのまま幹に付いているのが特徴)。
 アメリカシロヒトリ食害2箇所、幹基部にコスカシバの潜入口と脱出口が数か所見られた。穿孔褐班病の罹病あり。幹には、ウメノキゴケ、ノキシノブの着生が見られた。
 衰退度の判定では、枝の伸長量や枝葉のバランスが今一つのことから、「不良」と判定された。
 管理者からの聞き取りの結果、年2回程度殺虫目的での消毒や施肥等の管理を行っているとのこと。

(*上記メモは、あくまでも緑サポーターの立場から現場で得た情報のメモであり、樹木医による調査診断結果とは異なります。)
 
 以上

(文責:岡)