[平成24年度活動記録]研修会「南海トラフと山梨への災害」を開催しました。 (記録者 向井)

■内容 「南海トラフ地震と山梨の災害」
■講師 輿水達司先生(理学博士・山梨県立大学地域研究交流センター特認教授)
■日時 2012/11/10(土) 13:30〜15:30
■場所 山梨県緑化センター
■参加 総計16名(講師1・県緑サポーター15)

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本年度最後を飾る研修会が、講師に山梨県立大学の輿水達治先生をお迎えして、県立緑化センターで行われました。
 お話の概要は以下の通りです。
  ●地球の動き  ・変化の規則性
         ・空間的に 広い範囲を考えること!
         ・時間的に 長期間について考える!
  ●山梨周辺の地震災害
  ●変動地球の規則性 → 人類の生存環境


 さて、南海トラフとは何処にある海溝でしょうか? 下図の赤い線に注目してください。

(注)南海トラフ(なんかいトラフ)は、四国の南の海底にある水深4,000m級の深い溝(トラフ)のこと。非常に活発で大規模な地震発生帯である。南海トラフ北端部の駿河湾内に位置する右図黄線の部分は駿河トラフとも呼称される。WIKIPEDIAより


 では、研修室に戻りましょう。

こちら ↓ が輿水先生です。

こちら ↓ は、紹介された山梨日々新聞の記事です。(2011年12月28日付)

   お話の要点は、以下の通りです。


「予測ができる!」
    ・自然の仕組みの理解が進歩!
    ・自然の変化に規則性!
    ・自然現象に地域性がある!?


地震・火山の最近の知見!」 

    ・最近の100年では?
    ・最近の30年? 20年では?
    ・何が分かってきたのか? (活断層の言葉はいつから?)
    ・日本列島では?
    ・本州中央部・山梨周辺では?


地震は2つに大別される」
   「海溝型地震」 深い場所、発生頻度は100〜150年 ・・・ 広い範囲

   「直下型地震」 浅い場所、発生頻度は1000〜1万年(周期) ・・・狭い、しかし


東海地震は 予知できるか?  山梨の問題」
      (1)斜面崩落・地すべり(斜面崩落は、水を採取している処に起きる)
      (2)液状化(311の時も中央市などに見られた)

   ☆参考資料 (山梨県サイトより)山梨県東海地震被害想定調査


「間違いだらけの『常識』に騙されるな!」
   ○まずは自宅を安全にしよう(阪神・淡路大震災で亡くなった方の80%以上は、自宅倒壊、家具倒壊で)
   ○グラッと来ても揺れがおさまるまで待て(「火を消せ」は関東大震災の教訓。現在はマイコンメーターがガスを止めてくれる。むしろあわてて火に近づくほうが危険)
   ○自分がいつもいる場所ごとに生き残る方法を考えよう!!

   ○その他 「公助」が来るまでのサバイバル、家を離れるときの注意事項、避難場所関連など。★家族の連絡方法の事前確認、集合場所を決める、ケイタイ災害伝言板(伝言ダイヤル「171」の使い方、今からインターネットで避難準備などについて調べること!)


「火山噴火の特性と対応 (地震と異なる点)」
    ・火山噴火は前兆現象がある(一定規模のレベル)
    ・火山噴火の直後にも時間的余裕!

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  日頃の備えにも役立つ実際的なお話が次から次へと続き、刺激的な研修になりました。自ら積極的に調べて自分と家族の安全のために役立てたいものです。有難うございました!

  輿水先生は、早川町 南アルプス学講座 <地形・地質・断層について学ぶ>を担当されているそうです。ご参考まで。

  最後に、当日緑化センター内で紅葉が見事だったハウチワカエデ(Hauchiwa-kaede Acer japonicum Thunberg)の写真を載せておきます。