令和3年度やまなし緑サポーター会定期総会(第13回)議事録及び学習会開催について
日時:令和3年5月19日 午後1時30分
場所:山梨県立文学館 研修室
令和3年度第13回定期総会
1 開会のことば及び司会進行 広岡事務局
2 会長あいさつ
昨年はコナカ禍にあって、総会や活動にも支障が有りましたが、皆さんのご協力で縮小して何とか活動を継続する事が出来ました。
本年度は、役員改選もあり総会を開催する方向で調整してまいりましたが、感染対策を講じる事で開催が出来る事に成りました。
ご来賓の皆さんまには何かとご多忙の中ご臨席を頂きますして有り難うございます。又、日頃からは、関係機関にはご支援ご協力を頂まして感謝を申し上げます。
おかげさまで、 ここ数年来は、これ迄の学んできた知識や経験を生かした地域活動を行って来ました。
こんな状況下でも、清里美し森レンゲツツジ保護活動が山梨県観光推進機構から、評価され映えある表彰の栄を受ける事が内示されました。
また、同時期から実施してまいりました、三恵のケヤキ保護活動も南アルプス市教育委員会や近隣の飯泉さん、進藤さんとも連携した保護、環境美化活動も評価を戴いております。会員の皆さんのスキルを生かした活動が評価されやまなし緑サポーター会が次第に認知されてまいりました。
今後も緑化に関する地域の課題にも取り組んで参りたいと思っております。
3 来賓あいさつ
山梨県庁林政部森林整備課 中島課長補佐
緑サポーター会は、ボランティア団体として、平成13年度に発足し以来245名が登録されています。皆様の緑を守る活動が自然環境の保全に繋がる物で有ります。緑を観ることは心に安らぎを感じます。
今後も緑化の推進や啓蒙活動にご貢献を頂きたくお願いします。森林整備課しても皆様の活動を支援して参りたいと思っております。
やまなし緑サポーター会から樹木医会との連携について要請がありましたが、樹木医会としても情報を発信してさらに連携を深め協力してやっていきたいと思っています。
来賓紹介 山梨県緑化推進機構 善積事務局長様
武田の杜サービスセンター 山村所長様
4 議長選出 会則第11条により会長が議長を務める
本日の出席者 23名 委任 29名で総会が成立です。
5書記任命 事務局広岡及び会計塩沢
6 議事
第1号議案 令和2年度事業報告について(広岡事務局)
第2号議案 令和2年度収支決算及び監査報告について
(会計塩沢・監事篠原)
第3号議案 令和3年度事業計画(案)について(広岡事務局)
第4号議案 令和3年度収支予算(案)について(会計塩沢)
第5号議案 役員改選、会員名簿の更新について(広岡事務局)
役員改選では、副会長小林 透氏は健康上の事由で退任、新たに麻川陽三氏が薦され、又事務局内藤繁次氏が退任、他の役員の留任が提案された。
以上提案議案は慎重審議の結果原案通り全て可決成立されました。
第6号議案 その他
○武田の杜山村所長(別途資料)
武田の杜イベントガイド、森林セラピーツアー、森の生き物痕跡探検、緑の教室などイベントの参加要請等がありました。
○(株)富士グリーンテック内田樹木医(別途資料)
森の樹(こ)育て、6月13日(日)午前10時~12時御勅使南公園
苗木の植樹(マツ・どんぐり)&樹名板をつけよう❗参加要請あり。
○麻川陽三氏から、北杜市内の天然記念物の木管理状況をまとめた出版物について解説を頂きました。
○広岡事務局から、やまなしの緑に関する情報提供について、
山梨県内の、新緑や開花、紅葉などの情報を提供してもらい、「緑の相談所」ホームページ内に掲載することにより、山梨の季節に応じた魅力や、緑とのふれあい体験などを広く情報を発信し、旬な緑情報を身近に感じ、感心を持ってもらう。
学習会
「山梨の樹木天然記念物」について
1、はじめに山梨の自然環境
日本列島の地方的植物区系
植物区系・・・区 フォッサマグナ要素
(1)えぞーむつ要素(地域) ・フォッサマグナ地域だけに生育する固有植物
(2)日本海要素(地域) ・新潟、長野、山梨、静岡、神奈川の5県で約
(3)関東要素(地域) 200種類
(4)フォッサマグナ要素(地域) ・丹沢、箱根、富士、伊豆地域に多い
(5)ソハヤキ要素(地域) ・丹沢山地には25パーセントを占める
(6)美濃・三河要素(地域) ・身延町内には、マメ(フジ)ザクラ、ランヨウ
(7)阿智要素(地域) アオイ、ウメウツギ、イワシヤジンなどが
(8)小笠原要素(地域) 生育している。
(9)琉球要素(地域)
1875年来日したドイツの地質学者ナウマン博士は糸魚川から静岡に至る特徴ある地形を(大地溝帯)として「日本群島の構造と生育」という論文を発表した。
(1)山梨の気候を区分すると
①小雨高温区 : 甲府盆地
③平雨高温区 : 上野原を中心とした桂川流域
(2)山梨県の地形
山梨の植物の垂直分布
800~900m以下 丘陵帯 常緑広葉樹帯 シイ、カシ、タブノキ
~1700・1800m 山地帯(低山・ブナ帯) 落葉広葉樹帯 ブナ、ナラ
1700~1800m
~2600m 亜高山帯(シラビソ帯) 常緑針葉樹帯 シラビソ、コメツガ
2700m以上 高山帯 森林限界以上 ハイマツ
2、天然記念物に関する法令
(1)文化財保護法
(2)県文化財保護条例
(3)市町村文化財保護条例
3、天然記念物の指定の仕組みと管理者の役割
○県(市町村)指定の仕組み
(1)議会で指定候補を審査し、議会の調査にもとづくしき委員が調査書の作成
(2)文化財審議委員会審議
(3)教育委員会の承認
(4)教育委員会による公示
○国指定の仕組み
(1)審議案件について文化審議調査官が調査し調査書の作成
(2)文化審議会に諮問
(3)分科会で検討
4、現状天然記念物の問題点
(1)文化財の価値観の共有化
(2)天然記念物の生態・形態の理解
(3)生物としての保護・管理の在り方
(4)保護のための地域社会の恋愛観
(5)保存・活用の在り方とその人材育成
5、ボランティア団体の協力事項
(1)地域の自然環境整備推進活動への協力
グリーン活動、緑化活動への推進
(2)天然記念物保護・管理活動への協力
所有者・樹木医さん等への協力
(3)天然記念物の広報活動への協力
保存・活用に向けての共通理解
(4)天然記念物の巡視活動への協力
年2回くらいの巡視(生育確認)
6、まとめ質疑応答
※地域の自然・文化はその地域の住民が守る
※自然と生活・文化との関わりを理解する
・すべての藝術は、自然から感受したものである
・風景は心の鏡である
・器ひとつのおいしさ
・自然は無二
質疑
・ボランティアとして、天然記念物樹木の保護管理はどんな活動出来るのか❗
〈身延町の事例〉
(巡視活動への協力)町教育委員会から6名の巡視員が委嘱され24ヵ所有る天然記念物を年2回巡視して生育状況を確認し報告する。
但し、巡視員は天然記念物に直接触れたりする事などは出来ないので注意する。
〈フジマリモ〉
〈学校教育の一環として〉子供達に自然に関心を持ってもらうために学校教育としてフジマリモの生態調査を実施している、
〈巡視員の制度を設ける〉
以 上