山梨県・緑の普及啓発事業特別講演会

 日本女性樹木医第1号
 塚本こなみ氏講演会
開催日:平成29年10月18日(水)午後2時〜4時
場 所:敷島総合文化会館

 山梨での講演会に向けて〜日本のフジ〜
 びっくりするほどの大きなフジの移植を引き受けた。2年間そのフジと格闘をした。格闘する相手であるフジを知らなければ勝つことはできない。日本中のフジを見て歩いた。その魅力にはまった。知れば知るほどすごい、日本の歴史、文化そのものである。日本人の苗字の多いこと。富士山、不死身、不二、平安時代の藤原摂関家、これは何だ。日本はふじの国ではないか?もっと藤を知りたいと私の第二人生が始まったのです。(塚本こなみ氏コメント)
 緑の相談所主催の塚本こなみ氏講演会が開催されました。やまなし緑サポーター会が今回の講演会の後援者の一員に加わる事が出来ました。此もひとえに会員相互が連携し緑を守り育てる活動に必要な知識や技術を習得しスキル高め、地域活動に貢献した成果が認められたと思ています。そんな本会も来期10周年を迎え、これらの活動が緑を守る団体として認知されたとも思います。そんな意味合いで、今回も多くの会員27名が参加して、熱心に聴講されていました。

 (講演会の要旨)
 栃木「あしかがフラワーパーク」を再生
 フラワーパークの全身である早川農園から大藤の移植をいらいされ、他の造園業者も断るとても難しい案件に対して、私は「この藤は動く」と直感で判断した。
 これは困難の連続で眠れぬ日々を過ごした。当初藤の移植は「根本が60cmまで」という常識とされていた。しかし私は、それまでの移植常識を覆す「根元100cm」の移植に
2年の歳月を費やして成功した。
 移植当時は72平方メートルだった藤棚は現在では1000平方メートルまで拡大し、10倍以上となった藤は“世界一美しく藤„とも言われるまでに成長した。

 静岡「はままつフラワーパーク」理事長に就任
 赤字だったパークの再生に取り組んだ私は、来場数30万人に達していなかったパークを2年で77万人にまで増やし、はままつフラワーパークも再生させた。はままつフラワーパークは世界一美しい桜とチューリップの庭園だ。1300本の桜と60万本のチューリップにうっとりするでしよう。

 (まとめ)
 樹木医として樹木の立場になって考える、経営者としてお客様の立場になって感動を与え、パークの再生も実現できたのです。
 自然の持つパワーは人癒すことが出来ると信じている。樹を知り樹の声を聴く。樹の気持ちになって考え、寄り添うと自ずと答えは見つかるという、樹木も人間も同じ生き物だ。