11月23日 美し森「秋の美し森環境美化活動」 雨天中止

11月23日予定の美し森「秋の美し森環境美化活動」は雨天のため残念ながら参加中止

としました。参加予定「14名」の皆さんには電話連絡しました。

 

天気予報では朝からの雨模様で標高1500mでは雪の情報もあり、雨の中での笹苅

は危険と判断しました。当日の現地では予報通り、朝からの雨で集まった人達で

挨拶を交わし解散しました。以後は雪溶けの春になります。

 

 

11月8日 吉谷桂子 氏 講演会に参加して

日時:令和4年11月8日(火) PM,2:00~4:00

場所:敷島総合文化会館

講師:吉谷桂子 氏

演題:心を癒す、植物の付き合い方と庭のありかた

 

当会は本講演の後援団体として参画、当会より「19名」が講演に参加、今後の緑の

活動に役立てることと思います。

 

<講演要旨>

この数年で園芸家を悩ましているのは地球温暖化で25年前とは大きく違って来ている。

しかし変わらないのは「植物、草花を愛する心」。そしてITなど新なた選択肢が増えている。これからのガーデンニングで四つの考え方、

①こころ良く楽しむこと 

②苦にならないメンテナンス 

生物多様性 ダイバーシティ 微生物の活用 

④耐久性のある植物 などについて 質疑を含め2時間の講演。

 

 

<講演会 風景>

 

10月1日 樹木医会の講演会に参加して

日時:令和4年10月1日(土) 13:00~16:30

参加方法:リモートオンライン 

 

関東甲信地区の樹木医会の講演会に参加しました。

山梨県樹木医、5名の講師による講演、参加方法がZOOM及びYouTubeのため

パソコンに不慣れな方もおり参加者が10名程度でしたが。貴重な話を聞くこと

が出来ました。

 

  <講演会・案内>

   

     <当会の開催案内通知>

 

武田の杜「樹木見本園」自然観察会

(1)日時:令和4年8月27日(土) AM,10:00~12:00

(2)場所:武田の杜「樹木見本園」(甲府市岩窪町668) 

    集合場所/時間:円光院・第一駐車場(甲府市岩窪町500)AM、9:45

      樹木見本園の駐車場は数台のみのため円光院駐車場から乗り合わせ現地

             に向かいました。

(3)講師:田中 智 氏 (自然ガイド げんごろう工房)

(4)参加者:17名

 

5月に行いました学習会「八ヶ岳山麓の植物」の実技編として自然観察会を

 行いました。心配した天候も朝から晴れ上がり、観察会日和となりました。

 

<樹木見本園の沿革>

「1970年(昭和45年)」に甲府市飯田町から林業試験場本場として、この甲府市

 岩窪町に移転。

「1994年(平成 6年)」に山梨県森林総合研究所として南巨摩郡増穂町に移るまで

 営業していました。

現在は見本園として天然及び移植樹木など沢山の樹木があり樹木の勉強には素晴

らしい場所です。

 

山村会長の開催挨拶、続いて田中講師の本から植物の名前の調べ方などの

説明を受け、観察会のスタート。

 

大きい樹木が沢山あり

 

ミニホワイトボードに説明図を書く田中先生

 

樹木の説明する田中先生

 

観察会の最後に集合写真。ご苦労さまでした。

 

見本園の地図、今回は赤線ルートの展望台まで行きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美し森のツツジ「育成活動」

日時:令和4年度7月21日

場所:美し森

 

植樹したツツジが笹の繁茂により枯れる状態となり、ツツジの育成活動として

田中智先生から教わった「下草狩りの適期:7月」を実験的な意味を含め、

美し森頂上付近の「下草刈り」を行いました。

11月の秋の美化活動では成果は確認出来ると思います。

7月なので暑いと思いましたが、美し森は「高原」で涼しく、下界(甲府

に帰るのが辛かった。

 

      笹の根元まで綺麗に刈込み

 

   刈込みのとの境がハッキリ確認できる

 

     当会参加者の集合写真(麻川を除く)

 

 

 

 

 

 

 

美し森「春の美化活動」

主催:北杜市観光協会

場所:美し森

   (1)春の美化活動         日時:令和4年5月29日

      (2)つつじ祭り               日時:令和4年6月5日

2018年より美し森ツツジの保護、育成の活動を始め5年目になります。

その活動成果として昨年、山梨観光推進機構より感謝状を受領しました。

しかし、植樹したツツジが笹の繁茂により枯れる状態となり、当面はツツジの育成

活動として美し森頂上付近の「下草刈り」に力を注ぎたいことを北杜市観光協会

当会の主旨を説明、了解を頂きました。

従来の「手鎌」の草刈りから「草払い機」を導入して効率化を図り、「5月、6月」

更にまた田中智先生の学習会で勉強した草刈りの適期「7月」の3回を行い、草刈り

の場所を頂上付近と定め実験的な意味も含め活動を進めています。

 

 第一回:5月29日 春の美化活動

     当会は上記の頂上のみの活動ですが、「17名」

                 6月の植樹に向けて地元のボランティア団体も参加して総勢「約200名」の

                 活動となりました。

 

地元のボランティア団体を含め、参加者全員の「エイエイオー」で作業開始

 

   当会参加者の集合写真「草刈機」も一緒に

 

 

   第二回:6月5日  ツツジ祭り

     上記の頂上のみの活動ですが、「14名」

     晴天の恵まれ、レンゲツツジが綺麗に咲いていました。 

 

       綺麗に咲いたツツジの前で記念撮影

 

      当会参加者の集合写真

 


  

令和4年度 第一回学習会「八ヶ岳山麓の草花(草本)」

総会に続いて学習会を行いました。

  時間:PM,3:00~4:30

  演題:八ヶ岳山麓の草花(草本) 

  講師:田中 智 氏(山梨県植物研究会会員、自然ガイド、げんごろう工房)

<講演要旨>

・生まれは神奈川県、1987年に山梨県北杜市に移住、既に山梨県人と思い地元では

 自然情報誌「だたら八つ」を発行し20年を経過。八ヶ岳トウヒの調査から山梨県

 植物研究会会員として活動しています。

・今回の話の植物分類体系はAPG体系(1998年に公表された被子植物の新しい分類

 体系)では無く、古い分類体系ですので了解をお願い致します。

・今回の話は「八ヶ岳山麓及び美し森の植物、笹刈り」の話をさせていただきます。

・植物の3大要素は「大地、気候、人為」、大地は「地質」で八ヶ岳山麓は火山噴火

 の堆積によるもので秩父山地とは違いがある。

大地は野菜を作るときはアルカリ性や酸性など気に掛けますが、植物もその大地

 (土壌)に関係し日本は3つのプレートによって動き、地質に大きな違いがある。

地形は斜面でも北や南、また尾根や沢など、気候は水分が多い少ないなど。山梨

 でも郡内地方は湿度が高いが八ヶ岳は北なので低い。富士山は海に近いので植物は

 豊かど同じ山梨でも地域で違いがある。

人為的なものは昭和10年に天然記念物に指定された「美し森のオオヤマツツジ」が

 枯れ寸前で問題となっている。私は今年から山梨県文化財の保護指導員として

 オオヤマツツジの調査報告を行っている。

・枯れの原因は「森林化」で昔は草原で木が無い環境で低木のヤマツツジは広がって

 いた。美し森やキープ協会あたりは真っ赤に染まるように咲いていた。戦後の少し

 までの生活燃料は木を利用していたように山が利用されていた。木の利用が無い今

 は落ち葉などで土が肥え、森林は広がり、それが自然の摂理。

・キキョウやオミナエシが無くなったので戻したいと言うのは自然の摂理とは逆の考

 えでもある、そのような3大要素の中で植物がいる。

・私は植物を見るときは地図(カシミールをダウンロード)を見て「どのような地形」

 となっているかを確認する、例えばカタクリは湿った北の斜面ならば地図とリンク

 させて確認する。

八ヶ岳の20万年前は富士山と同じ形をしていたが山体崩壊で今の形となり、地質

 学的には新しい、八ヶ岳が流された高根、大泉、小淵沢は段上と呼び新しい土のた

 め「カタクリフクジュソウ」が入っていないなど地質、地盤から見ていくことが

 必要。

山梨県の地質は新しい地質の八ヶ岳山麓、右に金峰山花崗岩地帯、秩父山地の堆

 積地帯、左側の鳳凰三山花崗岩、白州の白い石は花崗岩で風化に弱く砂になる、

 その中には砂鉄があり武田信玄はその良質な砂鉄から武器を作った。

火山岩はマグマが出て冷えて固まった、花崗岩は地下でマグマが固まったもので軽

 いので地表に出る。甲府分地はその花崗岩で出来ている。

中央構造線フィリピン海プレートの影響で八ヶ岳で折れ、南アルプス北岳は堆

 積岩、八ヶ岳、甲斐駒は花崗岩で植物が少ない。

カタクリを例にとると川の両岸で有無の違いなど、地質との相関関係となる

八ヶ岳はブナは無いが、飯盛山から秩父山地にはある、例外は鳥による種子が運ば

 れることがある。

・気候では八ヶ岳は乾燥して冬は寒い、富士山は湿度は高い。また地形はヤツガタケ

 トウヒはドイツトウヒの系統でクリスマスツリーに使われる。八ヶ岳の北東面にし

 か無い、原村、富士見町のみで地質は石灰岩地帯、アルカリ性で普通の植物は嫌う

 ため、そこに残っているのは絶滅危惧種が多い。

八ヶ岳の特徴は長野県と山梨県の南北に連なっているが山梨県側は八ヶ岳の1/10

 程度、麦草峠の南北で植物が違う、日本海植物と太平洋植物に別れ、北は雪が多く

 南は少ない。

縞枯山は名前の通り新旧の層が入れ変わり縞枯のようになる、オオビランジ、クモ

 イコザクラ、サクラソウ、オキナクサは個体数は全国一で天女山、美の森が多いが

 鹿が食べる。 

・横岳と富士山の5合目にヤツガタケスミレ、ヒナリンドウは日本全国でも八ヶ岳

 か無い、

・美し森の植生、昔はヤマツツジで一面が赤く染まっていた、昭和50年代にはアツモ

 リソウが多くあった。羽衣の池には絶滅危惧種トキソウ、またハルリンドウ

 ニッコウキスゲなど、カセンソウは数年前に確認したが森林化してミヤコザザが

 優勢となり草原植物が少なくなった。樹木はトウヒ族であまり影響を受けていない。 

・草地の三大地は甘利山、乙女高原、梨が原、美し森は入らない、梨が原は絶滅危惧

 種が多く国が守っても良い場所だが、火入れにより維持されている。有名になると

 草本が盗まれる心配がある。また甘利山、乙女高原は環境を守る団体がいるが、残

 念ながら美の森は観光重視のようだ。

・笹は樹木を利用しないため木の葉が腐葉土となり土地が肥沃化して笹が優勢となっ

 た。クマイザサは雪の多い場所、ミヤコザサは寒くて雪が少ない場所、冬は冬芽が

 凍るため春になると発芽して伸びる、大きくなるのが7月ころで地面に笹自身の葉

 で多い他の植物に入れないようにしている。

・7月ころに新芽を刈ると一年は成長しない、毎年のように継続すると笹は後退する

 ので狭い範囲で成果を出すようにする。しかし、そのころは山野草も芽を出すため

 高山植物を見つけたら個別に守るしかない。

 しかし鹿に食べられる可能性があり、囲いなどの保護が必要。

  

<質問>

 Q:笹は切る方法として根まで切ることが必要ですか。

 A:表面を切る程度で大丈夫です。

 Q:地形のアプリについて教えてください。

 A:カシミールのアプリ(1,500円位)ダウンロード

   Q:八ヶ岳トウヒの発見時期、山梨の地名が付く植物

   A:八ヶ岳トウヒを発見したのは1911年。ヤツガタケキスミ、ヤツタカネアザミ、

   ヤツガタケシノブ、ヤツガタケキンポウゲ、ヤツガタケサクラ、郡内地域では

   グンナイフウロヤマナシウマノミツバ、ヤマナシは中国から入ったもので

   長十郎の原種で山梨とは関係は無い。

 Q:クマイザサとクマザサの違いを教えてください。

 A:総称でクマザサと言い同じ、歌舞伎の隈取りで葉に白い隈取りがあることが名

          前の由来。 

 Q:モミとトウヒは同じか

 A:違います、モミは松ぼっくりが無いが、トウヒはある、日本名は難しくヒメバ

          ラトウヒと言うモミがある、またメグスリの木があるがカエデです。学名は正

         しいいので学名から確認して下さい。

 Q:標高によってササの種類

 A:郡内地域にスズタケがあり背丈くらいになるが、芽を鹿が食べて減少している

           山梨県ではその三種くらいでミヤコザサの見分け方は枝分かれせず一本で成長

         する。

<閉会挨拶>

 麻川:八ヶ岳地域に70年あまり住んでいるが、初めて聞く話が多々あり驚きまし

   た。田中先生は自分の足で調査した話をされているので他の学者にはできない貴重

   な存在です、いつまでも山梨の植物について教えて頂きたいと思います。

  ありがとうございました。                                                                                                                                                      以 上

 

                講師の「田中 智」先生

 

             学習会 風景