[平成24年度活動記録]新宿御苑で樹木の診断等実践講座 (記録者 向井)
■内容 「新宿御苑で樹木の診断等実践講座」
■講師 石井誠司先生(東京都樹木医会理事)・小野仲夫先生(山梨県樹木医会会長)
■日時 2012/10/28(日) 10:00〜16:00
■場所 東京都新宿区・新宿御苑
■参加 総計23名(講師1・同行講師1・県緑サポーター等21)
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10月28日(日)は、朝から雨となりました。
大型バスの出発地点は、かいてらす(山梨県地場産業センター)。そこを午前9時過ぎに出発し、第二出発地点の大月駅前を回って東京の新宿御苑と向かいました。
*新宿御苑は、面積約58.3ha(新宿区38.4ha、渋谷区19.9ha)、外周約3.5km、標高26m - 36m(標高差11m)の日本屈指の大庭園。環境省所管の国民公園です。園内のスペースに「日本庭園」、「イギリス風景式庭園」、「フランス式整形庭園」が組み合わされ、樹木の数は1万本を超えます。春には花見の名所(日本さくら名所100選に選定)として大勢の観光客で賑わいます。「玉藻池」を中心とする回遊式日本庭園は、内藤家下屋敷の庭園『玉川園』の遺構であり、安永元年(1772年)に完成したものです。
御苑10月資料 (注)上の写真は、クリックすると拡大します。
3ヶ所ある門のうち「大木戸門」から入園し、いよいよ研修スタートです!
案内をお願いしたのは、樹木医の石井誠司先生(左端、ベージュ色の傘)です。
クイズを取り入れるなど面白い内容で、頭をひねったり、意見交換したりと緑サポーターたちは飽きる暇なしでした。
[クイズ例] イチョウ(銀杏、公孫樹、鴨脚樹、学名:Ginkgo biloba)の葉っぱ。中には変わった形のものがあります。見つけてみましょう。 *回答は、本ブログ記事の最後にあります。
新宿御苑には珍しい樹木がたくさんあります。こちらの大きな樹は、希少植物のタイワンスギ(スギ科タイワンスギ属 Taiwania cryptomerioides)。樹高50メートルになるものもあるそうです。
新宿御苑には75種、1300本ものサクラがあるそうです。こちらの巨木は、明治時代に接ぎ木されたもの。当時と今日の技術の差について解説して頂きました。
当日咲いていたジュウガツザクラです(十月桜、バラ目バラ科サクラ属の植物。桜の園芸品種。毎年、年に二度開花。学名:Cerasus subhirtella (Miq.) S.Y. Sokolov, 1954 ' J〓gatsuzakura')(Synonym : Prunus subhirtella Miq. var. autumnalis Makino)。
さて、今回の研修のメインテーマは「針葉樹」でした。センベルセコイヤ(スギ科 セコイア属. 学名:Sequoia sempervirens ( Lamb.) Endl.)という常緑針葉大高木を始めとして、数多くの樹木を駆け巡りました。上の写真は、ギンヨウヒマラヤです(マツ科ヒマラヤスギ属 Cedrus atlantica f. glauca)。
こちらが、石井誠司樹木医さん。ご自身の著書「樹木ハカセになろう」 (岩波ジュニア新書) を手に熱心に解説中の光景をパチリ。
(注)本の参考サイト http://jump.cx/FDinQ
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今回参加した緑サポーターの中には「新宿御苑は初めて」という会員も複数いました。皆さん、感銘を受けたようです。このブログ記事では多くを紹介できませんでしたが、広大な御苑内を、植物のことだけでなく、公園の現在に至る歴史についても語ってくださる案内人と共に歩き、多彩な事柄を学ぶことのできたこの機会に一同感謝しています。
*最後に[イチョウのクイズ」の回答 写真中央付近にロート状に丸まった形の葉が見えます。ラッパイチョウ(Ginkgo biloba Linn. f. tubifolia)と呼ばれ、全国で発見されているそうです。身近なイチョウを見直してみるのも楽しいですね。